YANMAR(ヤンマー)ディーゼル耕耘機の中古を購入して、もう5年以上経ちました。

購入時に、中古屋のおっさんが「ディーゼルは、まず壊れる事はほとんどないけど、燃料fだけは切らさないでくれ。かからなくなるから。」と言われました。
買った時は満タンだったし、それほど使わなかったので気にしていなかったけど、ある時、燃料コックを閉じた状態でエンジンをかけてしまいました。
エンジンがかかって数秒後、当然、エンジンが止まってしまいました。
慌ててコックを開いてクランクを回してみたけど、二度とかかりませんでした。
ディーゼルエンジンって圧縮比が高いので、デコンプを開いて(シリンダー内の圧力を大気圧にした状態で)クランクを回して勢いをつけてかけるんですが、それでもクランクを回すのは重く、状労働。
通常、クランクを5回も回せば普通にエンジンは一発でかかるんですが、一度燃料ライン中にエアが入ってしまうと、エア抜きをしない限りかかる事は絶対にありません。
期待を込めてそのまま回したところで、結果、極度の疲労と絶望感しかありません。
初めてやらかした時は対処法の動画を検索して、何とかかけることができました。
今回は、燃料が少なくなった状態でエンジンをかけたまま耕耘機の前の部分を傾けてしまい、エアが入ったためにエンジンが停止してしまいました。
エア抜きは一度経験しているのでもう完璧だと思っていたため、前回と同様に燃料ラインのエア抜きをしてみました。
方法は、下の写真の左側下から上に向かって渡っている金属配管の前後の接続部分を取り外して、クランクを回すんです。

結果、今回は全くかかりません。
一時間近く、何度も何度も最上流の燃料コック部分から燃料ラインのエア抜きをやって、クランクを回してみましたが、何回やってもかかりませんでした。
前回の様に、また気力・体力の消耗と絶望感に襲われて、半ば投げやりの気持ちになりました。
初心に帰って、前回参考にした動画をまた見てみました。
すると、一か所抜けている作業工程があることに気が付きました。
デコンプを引いてクランクを回すと、一回転ごとに「キュッ!キュッ!キュッ!…」と燃料を送り出す音がするんですが、確かにその音がちょっと違っていたんです。
一回転ごとに適正な量の燃料が噴射されるのに、自分がやったエア抜きでは燃料が噴射されていない事が分かりました。
理由は、見よう見まねで行っていた自分のエア抜きの方法が、不十分だったと言う事です。
カバーを外し、行っていなかった箇所のボルト(下の写真中央部のホースのつながっている大きなボルト)を緩めて、燃料噴射部分の後で燃料が「ピュッ!ピュッ!ピュッ!…」と出るまでクランクを回し続けた後に、燃料ラインの下流までエア抜きをしたところ・・・

見事にエンジンが一発でかかりました。
思わず「ヨッシャー!」とガッツポーズです!
通常はカバーに覆われていて隠れているところにある部分なので見落としていました。
これで農作業ができます。
ホッとしました。

でも、こんな記事を書いてもマニアック過ぎますよね。
教訓としては、物事を行う時はその一つ一つの工程の意味をきちんと理解した上で、作業するって事ですかね。
見よう見まねだけでは、完全に理解できていないって事です。
でも、今回のように失敗をすることで、ディーゼルエンジンのエア抜き方法を極める事ができたと思います。
めでたしめでたし。